2021年04月09日
徒然日記 13
老人たちの痛み自慢
私は、日本P.E.N.クラブに所属しています。
ペンクラブは、よくペンを使う人たちの集いと勘違いされていますが、「P」はポエムニストつまり詩人の頭文字で、「E」は、エディター、ものを作る側の人たち、映画監督や芝居の脚本家、編集者たち、幅広い人たちを指します。「N」は、ノベリストのことで、全てのジャンルの作家活動をしている人たちなのです。ペンは、表現者たちの頭文字です。
英国で1921年に国際P.E.N.という組織が生まれ日本ペンクラブは、国際P.E.N.の日本センターなのです。
先日、クラブハウスで寄り合いがありました。会議の合間の休憩時間に、私と同じ年頃の老人たちの井戸端会議が始まります。
ある有名なカメラマン老人Aさんが「最近、腰が痛くてさ!」とワイシャツをたくし上げました。腰には白い腰痛ベルトが巻かれています。「これBちゃんから貰ったんだ。これを巻いてなきゃ、痛くて、痛くて」
老人Bは「家にいっぱいあるからね」と言います。老人Bは、何年か前に転んで松葉杖のお世話になっていました。
老人Cは「僕もそれと同じで黒いベルトを持ってるよ」と言いました。老人Cは、人間国宝なのです。
「あ~ぁ、痛いな~ぁ!」カメラマンの老人Aが、ペットボトルの詰まった段ボール箱に座りました。本当に痛そう!
そこには4人いて、私以外は皆腰痛持ちなのです。70歳を過ぎると、4人に3人は、腰痛で悩むんだと知りました。
私は、我慢できなくなり「腰痛ベルトは、その場限りのモノだよ、問題は筋肉の衰えさ」と、言ってしまいました。「もうじきそんなモノ要らなくなるよ」
森谷敏夫教授が今研究している筋電メディカルの装置が頭に浮かんだからです。
私は、森谷教授のモルモット役でもあります。筋電メディカルEMSが、いかに自分の筋肉を鍛錬してくれるかを知っています。Aさん、Bさん、Cさんが腰痛を起こしたきっかけは知りませんが、ベルトを巻くのは、その場しのぎなんだよ、自分の太腿の裏や骨盤を支える筋肉、背筋に負荷をかけ筋肉を正常に戻せば、段ボールに座らなくてもよいのにと、思います。筋肉のバランスをよくすることで、病気でなければ腰痛で苦しむことはなくなります。
私は、67歳の頃から本格的にドラムのレッスンを続けています。素人考えでしたが、学生時代の趣味としていたドラムをもう一度、先生に付いて教えてもらうことが認知症予防と運動不足の解消になると思い始めたのです。先生に習うのは、30分!しかし、次の授業までに敲(たた)けるように復習するのには、相当な時間が必要です。月曜日3時間、木曜日3時間自己練習を始めました。もう6、7年休まず続けています。重い道具を持ち、練習スタジオまでの往復は、1万歩以上です。
その途中の珈琲店で老人友達ができました。ひとりは、肺気腫で隣にあるマンションから来るのもゼイゼイですし、80歳の爺さんは、近くてもひと駅バスで来るのです!肺気腫の老人Dは、私と大学が一緒で2年後輩にあたります。先輩の私の面倒を看なければと、飲み終わったカップなどを片付けてくれていたのですが、60%機能していた肺の範囲が狭くなったのでしょうか、指に挟み酸素の吸引状態を測る機器(パルスオキシメータというのだそうです)では、最近90の前半、時には80%台になることもあるそうで散歩もできなくなったそうです。因みに、96%以上が正常だそうです。老人B、80の爺さんは入院してしまいました。