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筋電メディカル徒然日記

2022年04月15日

徒然日記 64
私見「文献言語解釈」
第5話 自律神経は回復する

前回は、長々と私の編集者時代の話を書きました。長すぎて、肝心要の自律神経の交感神経、副交感神経のことを書くまでとなってしまいました。
 
編集者や新聞記者などは、仕事上、忙しすぎて食事や睡眠が不規則です。むしろ、食事をいつしたか、下手すれば一日食べてなかったことを、夜思い出したりしますし、睡眠も昼夜逆転するならまだしも、時間関係なく寝られる時に寝るなんて乱暴な時期もありました。人前ではなかなか言えないことですが、出版関係者の中では「編集者は、寿命が短い!」が定説になっていたくらいです。
私が勤めていた出版社ですが、社員数は300名ちょっとでした。他の大手出版社が1000人くらいの時です。たった300数十人の時に1年で6名も亡くなったことがあります。今でしたら大問題になっていたかもしれません。会社は慌てて、年に2回も健康診断をするようになりました。
 
しかし、そのころは忙しいと言っても作家の原稿ができる間は、新宿のゴールデン街の狭い店で各社の編集者と口論したりチンチロリンをしたりと、息抜きをしていたのも事実です。仕事ならば仕方がないで済みますが、今流行っているスマホやパソコンのゲームにハマって人の多いこと!中学生からサラリーマンまで、見ればバスの中でも、電車の中でもゲーム、ゲーム、ゲーム!独りでするゲームならば、規則正しくゲームをすることも出来ましょうが、聞くところによれば知らない人まで参加する参加型ゲームもあるんですって!抜けたり、入ったりできればまだ良いでしょうが。ゲームの内容が麻雀のように決まった人数が必要な時に、相当な勇気がなければ抜けられないでしょうね! ゲームで朝起きられなく若者が多くなるのも、習慣的麻薬的面白さがあるんじゃないでしょうか?コンピュータのなかった時代には、そんなことはありませんでしたが、体に悪いから「やめろ!」と言っても、コンピュータがあるわけですから、もう戻るわけにもいけません!それでは「もう朝だから働こうよ、準備出来てるぜ!」という交感神経と、「明日のために、安らぎましょうね!健やかな眠りにつきましょう!」という副交感神経のバランスを取れなくなります。
 
ところが森谷敏夫教授の著書『京大の筋肉3』では、自律神経は、回復すると書かれているのです。
「人間の全ての臓器は自律神経が制御しています。自動車と同じで、加速したり減速したり、バランスをとって常に調節されています。」 
私は、この加速が交感神経のことで、減速が副交感神経のことだと思います。しかし、滅茶苦茶な生活の後、治そうと思って自律神経を治せるものでしょうか?
「自律神経は回復できないのか?実は回復するのです。」と先生は続けます。それは、「運動する」ということのようです。
 
「運動をする」と言っても私みたいな70歳半ばになるとなかなか難しいものですね。速足でなくても散歩も運動、ひと駅バスに乗らず歩くのも運動、趣味をつくってその場所に行くのも運動!運動を嫌なモノ、苦しいモノにしないで、楽しいことに繋げれば、長続きできるのでしょうね!

高松市菊池寛記念館名誉館長
文藝春秋社友
菊池 夏樹